残されたもの
北部大会の決勝は2-2のまま終わり、
抽選に持ち越された。
お互いの9人づつがくじを引きあうといった方法。
両チームの選手がくじを引く度に「絶対勝つぞっ!」と声を挙げる。
両監督が立ち会いの下、くじの内容を確認。
祈る両チームの選手、ベンチ。
結果を持って主審がホーム付近に戻る。
手が上がった。
コール。
「サンズオブレオ!」
歓喜に涌く相手。
瞬間、涙が溢れてしまう我が選手たち。
ベンチに戻っても泣き崩れる。
決勝戦という場面で、
これほど無情な結末はあるのだろうか。
準優勝なのだから立派なのだ。
よく戦った。
よく追いついたし、よく守り抜いた。
実質上は優勝のようなもの。
けれど、
1点を守れなかった、1点を獲れなかった。
その代償が色の違うメダルなのである。
この2大会連続での悔しい想いを糧にして、
日頃に切磋琢磨するしかない。
優勝させてあげられずに、
済まなかった。
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